Wishful thinking

好きなもの好きなだけ語る自由帳です。

『忘れてもらえないの歌』2019 (雑記)

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舞台終わったの11月中旬ですが()
自担の入所後初の外部舞台!ということで今更ながらなにかしら文を残したいと思います。
※引くほど長文なのでご注意ください!!

 

 

 

時は2019年7月8日。
朝、Twitterを開いて固まりました。


『忘れてもらえないの歌』
安田くんが主演の舞台ということはわかったのですが、まさかそこに

佐野晶哉(Aぇ! group)

って書いてあると思わなくて…

 

晶哉くんが…舞台に…?
……外部舞台に抜擢された!!!!!!

 

状況を理解するのに時間がかかりました(笑)

奇声を上げそうになるのをTwitterに文字を打ち込むことで堪えて(笑)
その奇声ツイートにフォロワーさんからあたたかいリプが戴けて、すごく嬉しかったな…
私は晶哉くんにずっと演技のお仕事して欲しくて、松竹座で演技しているけれど、そうじゃないステージで演じている晶哉くんがずっと見たくて。
本当に嬉しくて嬉しくてこの日からしばらく心が浮き立ってました…

10/15(火)が東京公演&全体初日で、私の観劇が10/23(水)だったので初日のレポを見てからずっとそわそわする日々ww
私はネタバレを拾って観劇時に取りこぼすことのない様にするタイプなので、一幕大くんが登場するまで出番ないと思っていましたが大くん以外にも名のない役があることがわかって良かったです。


☆あらすじ~感想を添えて~

【一幕】

ストーリーテラーな記者さんが滝野さん(安田くん)と過去の話をしている雰囲気で始まります。
ステージに照明がつき、舞台セットは『カフェガルボ』というダンスホールへ。
物語はここから始まって、ここで終わります。
ここでは女性客に扮した晶哉くんがカウンターに座ってます。
180㎝ありますが細いので遠目ではピンクのドレスが似合う可憐なお嬢様でしたが、特攻警察から逃げ惑う時ちょっと男のコ出てて「好き…」ってなりました(笑)
あの時の晶哉くんくらいの髪型が可愛いなと思っているのでいつか挑戦してみたいです←

安田くん演じる滝野さんは最初からお金が大好き設定で、ジャズバンドを始めたのもお金…というか生きるためだった。
空襲警報が鳴り響く中、命の危機よりもガルボウイスキーを盗んで金にしようと企むレベルの重度の守銭奴ぶりを植え付けてきます。
(その前にも床屋なのに客引きをしていたりとなにかと商売に持っていこうとする強引さを示します)
そんな中、戦火からレコードを守ろうと保護しにきた良仲さんと出会って、滝野さんが音楽を目指す道が開かれるきっかけになったと思います。

そしてセットは空襲によって焼き払われた街へ──

ここで空襲に遭った人として大くんが初登場します。
大くんの空襲から逃げ惑ったり倒れる時の演技が、目を見開いた後すっと目を閉じて床に横たわるカンジですごくうまくて…まずここで感動。
初回観劇時は、いつかのバンドトリオのコントを思い出して情緒が安定しませんでしたが(笑)
昔から周りの影響でこの時代を特集した番組を見ることが多かったので、空襲のシーンはその記憶がフラッシュバックしてしんどかったです…
心が空っぽになった人に囲まれて、滝野さんは恐怖のあまり慌ててその場を後にします。
この時、まるで夢の様に現実味のない舞台上の世界観の中で、滝野さんの持ってきたウイスキーの瓶がかち合う音がリアルさを演出している様に聞こえました。

舞台はしばらくすると一気に活気のある闇市へと姿を変えます。
大くんはそこで盗んできたものを売って生計を立てているようで、店長らしき「大将」と呼んでいる男性の元で働いている様です。
パンフレットで晶哉くんもおっしゃってましたが、私にとって大くんは、戦時中とは思えないほど最初からつかみどころのないほどの明るさで何を考えているのかわからない人という印象でした。
そこで自分が持ち出したはずのレコードを見つけて思わず手に取ってしまった良仲さんは逆に「盗んだ」とされて捕らえながら登場します。
そして、闇市の長・鉄山さん初登場。
(後になって、鉄山さんはこの舞台の登場人物の中で滝野さんを理解してくれた数少ない人の一人ではないかと思いました)
この時の大くんの年齢が正確に何歳なのかはわかりませんが、いろいろトラウマなどあっただろうに…などといろいろ彼の人物像について妄想してしまうほどミステリアスでした。
ただこの時の大くんがキャスケットにサスペンダーで、めちゃめちゃ可愛い!!
この格好が好きなのか、進駐軍ターンで再登場する時も綺麗になった同じスタイルだったのがキャラづけ的にとても良かったと思います。

鉄山が去って騒動が一旦治まると、滝野さん・良仲さん・稲荷さんの邂逅タイム。
大くんはお客もこないので店の前で売り物を手に取って遊んだり暇を持て余してて可愛かったです☆

ここで、進駐軍相手にジャズを演奏する懸け橋となるオニヤンマと出会います。
「金の匂いがする!」と良仲さんと稲荷さんをつれて後を追いかける滝野さん。
その先で、ガルボでバーテンをやっていた瀬田さんと出会い、ここでバンドメンバーの大半が揃うことに。
瀬田さんはベース経験者ですがメンバーに恵まれなかったのか未だに定着するバンドがない様で…思いついた様に滝野さんたちに話を持ちかけます。
進駐軍相手の仕事は破格のギャラが支払われるとを聞いて、どうしても掴みとりたい滝野さんはできもしないのに「楽器が出来る」と嘘をつきます。
口で楽器の音を出して伴奏にして歌うという、度胸と勢いで押しきったピンチの切り抜け方は流石だなと思いました。

ここでバンドにとって欠かせない『ボーカル』となるの女性・麻子ちゃんに出会います。
麻子ちゃんの機転で見事仕事を勝ち取った滝野さんたちは、進駐軍が集まるお店に送り込まれまれることに。
喜ぶメンバーだが、楽器が出来ないのでオニヤンマにレンタル代を借金して猛特訓。
ただ楽譜もない曲も知らない…それで上達するわけがなく…
とりあえず楽譜を探そう!と街へ繰り出しますが闇市にあったのはクラシックの楽譜で。(それでも当時としてはすごいことだと思いますが)
たまたま居合わせた余所のジャズバンドメンバーの鞄から覗く楽譜につい手を出してしまう滝野さん。
「楽譜は命と同じくらい大切だから、それを盗むなら俺たちはおまえの命を盗む」とボコボコにされそうになったところに、救世主・川崎大くん登場!
笑顔で九四式拳銃をぶっ放して楽譜を奪い取ります…
この時「が・く・ふ♡」って語尾にハートつけてる様に聞こえて、脳内で「突然のクレイジーサイコパス!!」とテロップが出ました(笑)
(晶哉くんに気が触れた様な性格ぶっとんだキャラを演じて欲しい欲が強まりましたw)

大くんのおかげで楽譜が手に入ったのですが、聞いたことがない曲は楽譜を見てもわからない!ということで、ラジオが聴ける場所へ。
その前に「ドラムがしっかりしてないとバンドが成り立たない」と瀬田さんが連れてきたドラマー曽根川さんがメンバー入りします。
クセが強く性格がアレなのでメンバーと衝突しがちですがドラムの腕は確か。
ラジオを聞いてイメトレ出来た麻子ちゃんたちはいきなりめちゃめちゃ上手くなります!
バンドがまとまっていく過程は見ていてとても気持ちが良いです。
ここで稲荷さんが自分の世界に閉じこもってしまうトラブルが起こりますが、麻子ちゃんと滝野さんによって治められます。
この時の、メンバーの目指すもの(生活を安定させたい気持ち)が一緒の時は心がすれ違うこともなかったのに…

実際に進駐軍が集まるお店に派遣される日。
派遣先は、戦火から奇跡的に逃れたかつてのガルボでした。
そこで待っていたのは、かつてのオーナー、レディ・カモンテ!
この辺りにテンポ良く折り込まれる笑えるシーンが大好きでした。
晶哉くんはこのお店のお客である米兵として登場します。
他の米兵と飲んで暴れてステージを楽しそうに駆けまわる米兵晶哉くんめちゃめちゃ素敵でした~!!
スタイルだけで探せるのとても有り難いです…有り難う抜群の脚の長さ…
バンドは回を追うごとに成長しファンになる米兵もどんどん増えていきます。
この時米兵晶哉くんが奥さん(ファミリーデーらしいのできっと奥さん)らしき女性を抱きあげたり方を抱いたりテーブルでいちゃいちゃしたりしてるんです…
晶哉くんは細いですが当たり前に骨格は男性だし180の高身長なので女性と並ぶと男性らしさが際立ってうっかりトキメキます★
ここのテーブルデートが本当に可愛くて!晶哉くんのデートを覗き見させてもらってるようなくすぐったさを覚えながら見てました(すみません許して)
米兵晶哉くんのフリーダンスのターンが本当に自由過ぎてww
私は認識出来なかったですが(ポンコツ)、Fire birdの振りつけやAぇポーズを盛り込んだりやりたい放題だったみたいです(笑)
滝野さんたちのバンド名が正式に『Tokyo Wonderful Fly』(以下、TWF)に決まり大盛り上がりのライブシーンの途中、この先成功しか待っていない様な多幸感溢れる中で一幕が終わります。
ここが楽しそうに見えれば見えるほど、二幕のストーリーがぐさぐさ刺さります。


【二幕】

サクセスストーリーを描きたいのなら一幕で充分だと思いますが、もちろんそこでは終わりません。

最初稲荷さんが見ていた「夢」のシーンから始まります。
夢の内容は、「“戦争がなければ果たしていたであろう夢”の夢」。
稲荷さんがイメージした、メンバーが元々持っていた夢を叶えたら…という夢だったのですが、稲荷さんの中で滝野さんのイメージ酷くないか!?って毎回思いました(笑)
でもここでこんなイメージを持たれていることこそが、滝野さんがメンバーに理解してもらえなかったことの裏付けな気もします。

ある程度の人気もお金も手に入って、生きるために必死で始めたバンド活動がマンネリ化してきている様子のメンバー。
「お客は兵隊なんだから戦争が始まったら戦地行ってしまう(=客がいなくなればバンドは終わり)」と見通しを立ててなんとか米兵以外のお客にも人気が出る様なバンドにした滝野さんは「そんな必要ない」「君は出会った頃からお金の話ばかりだ」と他のメンバーにまったく相手にされません。
この時滝野さんが感じていた不安は、「進駐軍が占領を終えて帰ってしまう」という形で現実のモノとなります。

 

その前に、ここでやっと!
大くんが『バンドのボーヤ』として登場します!
(楽譜の件で助けたお礼は、TWFに雇ってもらうことだったのか…先を見通しててすごい…)
服も綺麗に新しいものになっているのにキャスケットとサスペンダー!有り難う御座います!!(何)
私がこの舞台で主要メンバー以外で大好きなのが、スレッガー中佐!
大くんのことを可愛いと言ってくれたり(笑)立ち居振る舞いやキャラがツボでした☆
ここでも盗みは続けていて、稲荷さんのサックスを勝手に売っ払って安物と入れ替えたりお店に飾りを盗んだり…
彼にとって盗みは息をするのと同じことなんだろうなと思いました…悔い改めて!←


アメリカの占領から解放された日本は、進駐軍相手の仕事を得るためにジャズを始めたバンドで溢れて、バンドはあってもお店が足りずなかなか厳しい状態になっていました。
なんとか鉄山の息のかかった店で雇ってもらえることになったTWF。
ただ、各々ジャズに対する想いや現状への不満などでとても殺伐しておりました。

ここで突然バンドを抜けて出ていってしまった曽根川さんの代わりに大くんがドラムとしてバンドに加入していることを知ります。
「俺嫌っすよ!せっかくバンドに入れてもらえたのに演奏する場所がなくなるなんて!!」と言っているのを見るとバンド大好きなんだなぁとシーンに関係なく微笑ましく思ってしまいました。
自ら志願したのか滝野さんたちに頼まれたのかわかりませんが、めちゃめちゃ練習したんだろうなぁ…
器用さ爆発させてわりとすんなり習得出来たパターンでもわりと苦戦したパターンでもどっちもいいなって思うので、大くんのスピンオフを是非見せてください…!!(強欲)

オニヤンマの再登場により自分たちの仕事が奪われそうになった時に、話を読むのが上手い大くんはオニヤンマの意図を瞬時に理解していてさすがだと思いました。
その後の大くんが簡易ドラムに感情をぶつけるように叩くのがとても素敵でした…
なんとか演奏の場は奪われずに済みましたが、自分のやりたいジャズがやれなかったり歌詞をめちゃくちゃにされたりプロでもないのに歌っている自分に違和感を覚えたり…
メンバーの心はどんどん離れていきます。
それでも、いつ仕事が奪われてもみんなに安定した給料を支払える様にと会社経営案を出す滝野さん。
良仲さんは去ってしまいましたが、残ったメンバーは乗り気じゃないですが滝野さんに従うことに。

 

ここで私がこの舞台の中で一番好きな台詞「ケンカ別れした相手には、あなたという人間の破片が刺さっているものです(略)」を記者の方が言います。
この舞台には素敵だったりハッとさせられる様な台詞が散りばめられていて、その中でも私が一番好きで響いた台詞でした。

 

街はどんどん復興してきて、東京タワー建設中にまで時代が流れました。
デパートの屋上で演奏するという、もはやジャズバンドとは遠くかけ離れた仕事しかできない日々に擦り減るメンバー。
ここで「CMソングでレコードを出さないか」と企業から持ちかけられたことで運命が別れます。
「自分の書きたい詩はCMソングなんかじゃない」と稲荷さんがバンドを抜ける決意をします。
ここで麻子ちゃんもかつての仲間と再会してしまったために過去が暴かれ、レコード発売もこの企業との契約もなくなってしまいました。
この時の大くんは、はちまきを何故か女子巻き(額にではなくヘアバンドの様に巻いている)で可愛さ倍増でした…!(シーンのシリアスさと関係ないとこで萌えてすみません)
麻子ちゃんが心の叫びを露わにしている最中ずっとつらそうにしていて、麻子ちゃんと稲荷さんが去っていく時にははちまちを外して悔しがる様な仕草が見受けられて、そういう細かい演技が大好きなので嬉しかったです。

余談ですが、稲荷さんと麻子ちゃんは気が合いそうなので恋愛関係になったりしないのかな?と二人で去っていった時に思いましたが、その後の二人を見ているとそうはならなかったんだなぁ(なっていたとしても別れた)と思って勝手に少し寂しくなったりしました。
(麻子ちゃんの夢が教師だったことをなんで稲荷さんは知ってたのかな?麻子ちゃんが話したのかな?と勝手に妄想した結果です)

 

この件でバンドメンバーは散り散りになってしまった模様…
滝野さんはかつてのガルボを買い取り歌声喫茶を開店。
売り上げはイマイチで借金も全然返せていないが、数少ない常連がいる様なお店になっていました。
鉄山さんに「まさかここでみんなを待ってるんじゃないよな?」と言われる滝野さん。
あながち間違いじゃないと思いますし、正直図星だったと思います。
最初こそお金目当てだったジャズバンドですが、仲間が出来て次第に本当に音楽の魅力に憑りつかれてなんとかこのメンバーと音楽がやりたくてみんなのことを一番に考えていろいろ案を出して実行していたは滝野さんで。
その努力が誰にも理解されなかったという……
尽力すればするほどみんなの気持ちが離れていくなんて、本当に悲しい話だと思います。

音楽と距離を置くためにずっと残していたギターをついに売ろうと決意しますが、そこで出会ったかつての歌姫レディ・カモンテ。
彼女はまだらに記憶がない様で、滝野さんのことは覚えてなくても歌は覚えている様子。
「壊される前にまた店で歌ってくれませんか?」とカモンテに声をかける滝野さん。
この時のカモンテの台詞「いつだって信じることのみが救いで、結果に救いはないからね」という言葉が胸に刺さりました…

それから、借金が返せなければこの店は取り壊されてしまうということでかつてのメンバーを集めて再結成を図る滝野さん。
良仲さんから「全員戻ってくるなら再結成してもいい」と提案されるが、大くんはロカビリー歌手としてスターになっているため参加は不可に決まっている。
そこに曽根川さんが大くんを連れてやってきました。
大くんはびっくりするぐらい変化してました!私ならすれ違っても絶対気づかない(笑)
階段の手すりに足をかけて長さをひけらかしてきたりブラかじったりアクロしたりドラム叩いたり…
なによりソロで、大くんのためだけにつくられた世界で唯一の歌を歌ってくれたことがすごく嬉しかったです…!!
『♪俺は稲妻 おまえを突き刺す♪』ってフレーズが頭から離れなかったくらい初回観劇時の感動が深かったです。
(東京公演初日以降、Twitterで『晶哉くん』とか『佐野晶哉』って入れるとサジェストに『ブラジャー』って出てくる衝撃が忘れれませんww)
あと、晶哉くんの得意分野をふんだんに盛り込んで頂き、あのシーンだけで晶哉くんの軽い自己紹介にもなっていたと思います。
この舞台で晶哉くんに興味を持ってくださった方も少なくないでしょう…
でも晶哉くんはもっといろいろなポテンシャルを持っているので是非別の晶哉くん関連現場へも足を運んで頂けますと嬉しいです(回し者感)
ところで、大くんと滝野さんは個人的に人に信じてもらえないところが似ている様な気がしてます。
良仲さんに「(稲荷の歌詞を)盗んだな?」と疑われてしまって、彼が本当の気持ちを訴えてもどの程度みんなの胸に響いたのか…
バンドメンバーだった頃の大くんのことも、特に信用したりはしてなかったんじゃないかな…と勝手に妄想してます。
(ただこの時の場合は、成功者と言える大くんのことが眩しくてつい悪態をついてしまっている様にも見えますが)
大くんがバンドが解散した後どんな経緯でロカビリー歌手になってスターにまで上り詰めたのかがめちゃめちゃ気になるしマッサー川崎は何歳なんだろう…
マッサーがスターになったのが曽根川さんの功績だったとしたらすごく敏腕マネージャーですよね…

でも、曽根川さんは滝野さんたちを騙してしまう…
この期に及んでこのタイミングで曽根川さんが滝野さんたちを騙す理由がわかりませんでした。
マッサー川崎が売れているのならお金には困ってなさそうだし、そこまでお金が必要だった原因がわからないんですよね~
曽根川さん自身がなのか、その上の会社が組織として滝野さんたちを騙したのかどちらなのかはわかりませんが、大くんが関わっている以上マッサー川崎が大人の都合の良い駒にされないことを祈ってしまいました。

 

「レコードを出さないか?」という曽根川さんの話に乗ったばっかりにスタジオ代を騙し取られてしまい歌声喫茶は取り壊されることに。
ガルボで一緒に曲をつくってる時の楽しそうなTWFメンバーのシーンが好きで…
この時間が永遠に続けばいいのに…なんで騙されなきゃいけなかったんだよぉ…と観る度に心の中で泣いてました。
ここが幸せそうに見えることでラストへの切なさが増していきます。


その前に、記者とお店で話しているところにカモンテが現れます。
カモンテに「歌をつくったのに誰にも聴いてもらえない、忘れてももらえない歌になってしまった」と告げると「聴かせて!」と言われてアコギ弾き語りで披露することに。
初回観劇時に「スカパラさんっぽいコード進行とメロディラインだなぁ」と思いましたが、滝野さんの生き方と重なって、当時つくられた楽曲に聴こえてくるのが不思議でとても心地よかったです。
しかし歌っている途中でお店の解体が始まってしまいます。
解体屋の中に晶哉くんがいることに気づいたのは大阪公演からでした(ストーリーがショックで茫然としていたせいでw)
大くん役ではないのに晶哉くんがお店を解体していることが少し悲しくなったりしました。
解体中も歌うことをやめなかった滝野さんですが、解体が終わって東京タワーがくっきり見える様になると静けさに包まれます。
屋上シーンでは完成していなかった東京タワーが完成していて、時の流れと反比例するように時が止まったままの滝野さんとカモンテ…という対比を表している様に感じられて、すごく残酷なシーンに思えてしまいました。
希望をすべて失った様子でギターを引きずって歩く滝野さんに、カモンテが「良い歌じゃない。じゃあちゃんと、忘れてあげる」と告げます。
(ここでタイトルの意味を理解できるのですが…切なすぎる…><)
それを聞いた滝野さんがいつもの笑い声をあげて、舞台は突然暗転。

物語は余韻に浸る間もなくスパッと幕を閉じます。

 


☆観劇後の想い

初回観劇時は物語の救いのなさと、幕間があるとは言え3時間越えの観劇は初めてで単純に身体的にもぐったりでした()
ご飯屋さんで忘れ物をしたことをホテルに入る直前で思い出して移動距離を無駄にするくらいには思考力も停止していました(それは観劇のせいにしないで自分)
ご飯食べながらもホテルでベッドに転がってからもぐるぐるとこの物語の救いを考えては納得のいく考えが浮かばずで…
この時いろいろ考えたおかげで翌日の観劇時はいろいろ自分の中で落とし込めたのか、多少心に余裕を持って観劇出来た気がします。

その後大阪公演時に同じ回を観劇した友人に感想を聞いた時、

「どうやった?」
「戦争の話って聞いてたけど思ったより暗くなかった!…主要人物が死なないからかな?」
ソレナァァァァァ!!!!


ってなったのが印象的でした(笑)
普段(主に夏)に毎回主要人物が亡くなる舞台を見ていたため、亡くならないだけでも私たちの中では救いになっていました(笑)

千穐楽では「(カンパニー)最年少の、これから頑張らなきゃいけない関西ジャニーズJr.のコがいるので…(ニュアンス)」と振ってくださった福士さんのおかげで晶哉くんが挨拶をさせて頂けることに!
裏座長的存在な福士さん…その節は本当に有り難う御座いました…(源氏物語アイスショー素敵でした…)

この抜群のキャリアを誇る俳優・女優さんに溶け込んでしっかり存在感を示せた(と私は思ってます…欲目かもですが)晶哉くんは本当に素晴らしい人だなと改めて思いました(小並感)
晶哉くんも「ジャニーズ入って初の外部舞台がこのカンパニーでよかったです!」という様なことを言ってくれました。
私も晶哉くんの初外部仕事の晴れ舞台がこの舞台で、このカンパニーで本当に良かったと思ってます!!
ステージに立っている時の晶哉くんは本当に煌めいていました✨
多分この舞台を忘れることはできないであろうことが申し訳ありませんが、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
素敵な作品と出会わせてくれて有り難う御座いました!!

晶哉くん自身も安田くんに出会えてかなりターニングポイントになったのではないでしょうか…
もともと今年の最初の頃には好きになっていた様ですが、この後から安田くんに夢中アイラビュー状態に拍車がかかる様になりますし、安田くんファンの友人にも「ここまで慕ってくれる後輩が現れるとは思ってなかった」と言われてましたし(笑)
入所4年目で憧れの先輩と共演できるほどの強運の持ち主である晶哉くん。
運も実力の内と言いますし、絶対今後世に羽ばたいてくれることでしょう…
ジャニーズになってからの晶哉くんの煌めく俳優人生はここから始まったと思うので、その伝説の始まりに立ち会えたことはずっと忘れないと思います。
今後の晶哉くんの演技のお仕事も、とってもとっても楽しみにしてます♪

 

 

以下は妄想タイムです(笑)

 

 

☆個人的に想う、救いのない物語の中の救い

この話に唯一救いがあったとすれば、『夜は墨染め』が「忘れてもらえる歌」になったことでしょうか。

最後の滝野さんの笑いがどういう心境なのかは正直妄想することしかできませんが、少なくとも少しは気持ちが楽になったと思います。

カモンテが記憶力の欠如したキャラに変わってしまっていることを考えると実際はそうとも言えないかもしれませんが…

「信じることのみが救い」とカモンテが言っているので、実際どうとかではなく「救われたと信じること」で滝野さんは救われたんじゃないかなぁ…

ただ福原さんが「企画書の段階では“アブとハエ”というタイトルだった」と語っていることから、やはりお互い相容れない者同士のつかの間の時間を描いたものだったのでしょうか。

別れ際に麻子ちゃんが言った「なんだってセピア色で、古いジャズでもかけてれば良い想い出だったって勘違いができるから」と言っていたシーンがまさにセピア色で演出されていたことを考えると、滝野さんは「良い想い出だった」と信じているんだろうなと思いました。

すべて思いこみに近い形でしか救いがないのが切ないですが、この物語にまだ続きがあるとしたら、滝野さんもバンドメンバーも全員幸せになって欲しいと願います。

 


☆川崎大くんに対する妄想

大くんは稲荷さん曰く「生き方が器用」とのことですが、戦争で孤児となったにも関わらずその影を垣間見ることは舞台中でほぼなかったと思うので、そういうところも器用さのひとつなのでしょうか。
(滝野さんに楽譜を与えて恩返しに雇わせたという、めちゃめちゃ先を見越してるところとかはとても器用だとは思いましたが)
ただ、器用だったのなら、言い方は悪いですが正直もう見込みのないバンドのメンバーにわざわざ大くんはなったのでしょうか。
「生き方が器用」だったらまず入らないのでは…?
私が思いついた仮説は、「TWFが大くんの中でとても煌めいていたから」だと思います。
これはマッサー川崎になってからの台詞からも伺えます。
自分で訳した歌詞を「盗んだ」と良仲さんに疑われた時に「皆さんのことを思い浮かべて楽しそうに歌ったからです!」と言っているので、当時の彼にとってTWFはとてもワクワクする夢を与えてくれる様な存在だったのではないかなぁと。
もし本当に盗んでいたとしても、そこには憧れの気持ちが絶対あったと思ってます。
盗れた側はたまったもんじゃないかと思いますが、私はそんな真似したくなる様な煌めきを持っていたTWFも、TWFに憧れていた(であろう)大くんも両方愛しいです。
大くんがいた時代のTWFメンバーがレコードを出してヒットしていたという幸せな世界線がどこかに存在していると嬉しいです。